赴任当初から変わらない私の任務が一つある。
それは、歩くスピーカー業。昔から、私は聞いた話はどんどんみんなに話したくなる特性を持つ口が柔らかい人間である。
ケニアにきて、以外にもそんな特性が私の活動を支えている。
病院で得た情報、日本人から得た情報、ネットで得た情報を常に持ち歩き、振りまく。
おかげで、バックの中はいつもそのためのパンフレットやマテリアルやらでいっぱい。
そして最近のマイブームは、「VCTに行こう!&コンドームを使おう!」
出かける時は常に、赴任当初からコツコツ作っていたものや、同期清水隊員がデザインしてくれたかわいいポスターやらステッカーやらを持って行き、人が集まる場所やMATATU(乗り合いハイエース)やバスを見かけては、張りまくっている。
もちろんどんな状況にも対応できるよう、紐、テープ、はさみ、穴あけパンチ、大きさも各種を取り揃えている。
この活動実に楽しい。
最初は不信感も大きかったにーちゃんやおっちゃんたちが、自主的に手伝ってくれて、ココにも張ってくれオファーで忙しいまでになった。
清水先輩のデザインがかわいいこともあって、HIVについてみんなどこか考えることもあって、シアヤを走っている乗り物にはあのステッカー!みたいな、一種のブランドのように感じてくれているのだろうか。
そして、前よりも町にいるおっちゃんたちと話す機会が増えた。
HIV/AIDS、コンドームや性行為に対する考え方をいっぱい聴ける。
「HIVになったら死ぬんだろ・・・・?」
「2回テストに行って、一回目は陽性だったけど、二回目は陰性だった。テストは信用できん・・。」
「コンドームは買えないし、人間だから性欲は抑えられん・・・。」
「テストに行くのが怖い時はどおすればいい・・・。」
「ドコにVCTがあるんだ・・・。」
「すべては神が決めること・・・。」etc
少し学んだ人なら分かりそうなモノばかり。
でも、これが現実なんでしょう。
オフィスに座ってソリティアをしている病院スタッフ、イベントやミーティングでソーダやランチをたらふくいただくお偉いさん、立派な車で走り抜けていく援助団体の人たちが、みんなで外に出て一人一人と話をしながらゆっくり歩き回ったら、どれほどの効果がでるんだろう。
私はお医者さんではないけれど、このステッカーを張ることで、話をすることで、一人でも早期にステイタスをしり、愛するパートナーや生まれてくる子どもたちへの感染を防ぐことができたら、本望である。
そして、本日は頼もしい?助っ人登場。
シアヤの町でJESUSの愛称で知られているらしい酔っ払いのおっちゃん。
私が町を歩き回っていた2時間ほどの間、「I don't love you so I need your sister. I hate you because you don't know カンフー」的なわけの分からん話をずっと私の横でしながら、高くてとどかないところは手伝ってくれた。
おかげで今日はいつも以上に楽しくスピーカー業に精を出せた。
どこの国にいても、酔っ払いは笑いの種に溢れているな~
ぱやぱや~っと。