2011年7月29日金曜日

The おっちゃんs

赴任当初から変わらない私の任務が一つある。

それは、歩くスピーカー業。昔から、私は聞いた話はどんどんみんなに話したくなる特性を持つ口が柔らかい人間である。


ケニアにきて、以外にもそんな特性が私の活動を支えている。

病院で得た情報、日本人から得た情報、ネットで得た情報を常に持ち歩き、振りまく。
おかげで、バックの中はいつもそのためのパンフレットやマテリアルやらでいっぱい。



そして最近のマイブームは、「VCTに行こう!&コンドームを使おう!」

出かける時は常に、赴任当初からコツコツ作っていたものや、同期清水隊員がデザインしてくれたかわいいポスターやらステッカーやらを持って行き、人が集まる場所やMATATU(乗り合いハイエース)やバスを見かけては、張りまくっている。

もちろんどんな状況にも対応できるよう、紐、テープ、はさみ、穴あけパンチ、大きさも各種を取り揃えている。


この活動実に楽しい。

最初は不信感も大きかったにーちゃんやおっちゃんたちが、自主的に手伝ってくれて、ココにも張ってくれオファーで忙しいまでになった。

清水先輩のデザインがかわいいこともあって、HIVについてみんなどこか考えることもあって、シアヤを走っている乗り物にはあのステッカー!みたいな、一種のブランドのように感じてくれているのだろうか。



そして、前よりも町にいるおっちゃんたちと話す機会が増えた。

HIV/AIDS、コンドームや性行為に対する考え方をいっぱい聴ける。

「HIVになったら死ぬんだろ・・・・?」

「2回テストに行って、一回目は陽性だったけど、二回目は陰性だった。テストは信用できん・・。」

「コンドームは買えないし、人間だから性欲は抑えられん・・・。」

「テストに行くのが怖い時はどおすればいい・・・。」

「ドコにVCTがあるんだ・・・。」

「すべては神が決めること・・・。」etc


少し学んだ人なら分かりそうなモノばかり。

でも、これが現実なんでしょう。


オフィスに座ってソリティアをしている病院スタッフ、イベントやミーティングでソーダやランチをたらふくいただくお偉いさん、立派な車で走り抜けていく援助団体の人たちが、みんなで外に出て一人一人と話をしながらゆっくり歩き回ったら、どれほどの効果がでるんだろう。


私はお医者さんではないけれど、このステッカーを張ることで、話をすることで、一人でも早期にステイタスをしり、愛するパートナーや生まれてくる子どもたちへの感染を防ぐことができたら、本望である。



そして、本日は頼もしい?助っ人登場。

シアヤの町でJESUSの愛称で知られているらしい酔っ払いのおっちゃん。

私が町を歩き回っていた2時間ほどの間、「I don't love you so I need your sister. I hate you because you don't know カンフー」的なわけの分からん話をずっと私の横でしながら、高くてとどかないところは手伝ってくれた。

おかげで今日はいつも以上に楽しくスピーカー業に精を出せた。

どこの国にいても、酔っ払いは笑いの種に溢れているな~

ぱやぱや~っと。


2011年7月27日水曜日

The Kind

Kenyaには、来る前には想像もできなかったくらい、発展した部分がたくさんある。

特にナイロビのウエストランドやヴィレッジマーケットと言われる場所は、まさに「リッチ」という言葉がピッタシの場所である。

しかし、ココに来て私はしみじみ思わけであ~る。

田舎がいいと。

秋田がいいと。

シアヤがいいと。

ピシッとしたスーツを着て贅沢なレストランで食事をする人もいいけど、泥んこまみれでとうもろこしを食べる人に魅力を感じると。



本日担当調整員がシアヤを訪問してくれて、ご飯を食べながら帰国後のことなどを話した。

もう何年もアフリカ地域を転々と責任ある仕事をこなしてきた彼女からしてみたら、若干25歳の若造の言動は至らないところばかりだろうと思う。

しかし、彼女は私の夢を応援してくれた。

なんかとっても嬉しかった。



協力隊にきて、いままで以上に本当にいろいろな人にお世話になっている。

同じ隊員でもその経歴はVarietyに飛んでいて、年も上で、社会経験をもりもり積んでいた人や、高学歴の人、すごい人たちと同じ目的に向かって肩を並べることができる。

仲間がいることの重要さも日々激痛感する。

あらためて考えてみると、嫌なことも悔しいこともいっぱいあるけど、シアヤの人々の大きな優しさに包まれている気がしてならない。

家の中で一人考えていると、自分が孤独なように、無力なように思えることがあるけど、決してそうではないのだなと今は感じることができる。

たくさんの優しさとお手本に囲まれながら、自分と向き合えることの何たる幸せ。


これから、怒涛の8月が始まる。

これからもやることは、自分ができると思ったことを悔いなく全力でやるだけである。

前に進もうとすることは時として、障害がつき物だけど、今日ふと感じた温かい気持ちを明日の私が忘れないでいてほしいなと思う。





The 無心

『無の境地』


しばらく悶々と考える期間がず~っと続いていたが、

最近は、おそらく無に近づいている。


スポーツの世界でも、何かの世界でも、勝利が目の前にあるとき、自信がもてないとき持ちすぎている時、うまくいっているときなど、考えすぎ自分で自分を苦しめることはよくある。

それが人間のNatural Things。

そんな中、いかに自分で自分を高め、集中し、自分の力を引き出せるか。

それはドコにいても、何をしててもImportantなことだと思う。

そう、これぞ無の境地なのだ~!

そんな無の境地に達しかけるとこんなことになる。








同任地の早川大先輩が、スマイル何とかプロジェクトで日本から届いた靴をシアヤの教会のメンバーの子どもたちに寄付するということで同行させてもらった。


怪しげな格好で怪しげな水を飲まされ、怪しげな呪文のようなのを唱えてもらった。
笑いが止まらず、「面白すぎる~」を連発して、先輩に迷惑をかけた。

まだまだ奥が深いぜ、KENYA~。




カメラをユースメンバーにほとんどの時間貸しているため、写真が取れず、Blogに対するやる気も下り坂である

無の境地に達していた

Blogをサボっていた。




活動は懸命にやっている。
訳にたっているのかは、今だ知れず。

ただただ、目の前のことに全力投球する以外にはないのである。
過去のこと、未来のことを考えすぎてもしょうがないのである。

無で行きましょう。

2011年7月17日日曜日

The GOOD LUCKENYARAVAN

 
 本日、激よれながら、同期エイズ対策隊員のそれぞれの任地でエイズ教育をしながら回るキャラバン、

題して『GOOG LUCKENYARABAN』を終え、シアヤに帰ってきた。


























小学校9校で、計13公演。





今回のDream Wonderfulプログラムをご紹介しよう。


準備の間、日本語Easy講座と日本の場所当てクイズが、丸山隊員の思いつきにより定着した。

ちなみにこの少年は、一番最終日の最後のクラスの子だが、初めて日本の場所を10秒以内で当てることができた、なかなかの優れものである。


アイスブレークには、日本では誰もが知っているラジオ体操第一。



HIV陽性者のPositive Storyの朗読。





簡単&分かりやすいがモットーのHIV/AIDS基礎知識 

そこからの怒涛の悩ませ質問!


「あなたは、今HIV/AIDSについての知識を持っていると思います。そして、禁欲がHIVのための完璧な予防であることもしっています。」

「でも、『恋は盲目』という言葉があるように、たとえ正しい知識を持っていたとしても、行動を変えることは簡単なことではありません!」

「そこで、あなたに質問したい。
Have you ever fallen in love?」

「Yseの人も、NOの人も、想像してみましょう~。」


「あなたは今20歳です。
あなたは、すごくステキな恋人をゲットしました。
そして、あなたはその恋人のことがすごく大好きです。

さ~て、そのときあなたはその人と何がしたいですか?」 



what do you want to do with your lover?

にやける生徒たち。



そして、テレながらも楽しそうに、話し合う生徒たち。

学校では、1に禁欲、2に禁欲・・・と普段からとにかく呪文のように教えられている生徒たち。

Be honest! Use your good imagination!

そして出てくる正直で、かわいらしく、人間なら当然の感覚。

私たちは、皆それぞれにいろいろな感覚を持っていて、正直な気持ちを持っている。
そして、すべての人間は食欲、睡眠欲、性欲など、いろいろな欲を持っている。
それは、いけないことではなく、ものすごく自然なことである。

だから、今あなたは、禁欲が大事だと教わっているけれども、

私はあなたたちに聞きたい!

「Can you abstain?」

→大体の答えは「YES」



「では、なぜ今禁欲しなければいけないの?」

→早期妊娠、HIVを含む性感染症の可能性があるから、学業をしっかり終わらせることが大切etc・・・



「でも、もっと大人になって、本当に好きな人ができたとき、または結婚した後には、どうするの?」

→HIVステイタスを知る、Condomを使う、家族計画を話し合うetc・・・・



でも、今のケニアはそれをしっかりやっていないのが現実なのだ!
皆知識はもっているのに、HIVステイタスを自分から知ろうとせず、安易な性行為を繰り返し、たとえテストを受けて陽性と早くにわかっても病院に来ない人が多い、
そして、HIV感染は今だ増え続けているのだぞ!


次のワークショップでその状況を感じてもらおうじゃないか~



水を3人の人と交換し、最初は薬品入り水を持っていたのはたった3人だったのに、知らないうちに何十人もの人に広がってしまうという、HIVの流行の仕組みを感じるワークショップ。

もし、感染者が自分のステイタスを早くに知っていたら。
もし、予防行動をしっかりしていたら。

HIV感染はこんなにも広がることはなかったのでは?

HIVは、誰かのことではなく、あなた自身の問題なのだよ。

あなた自身で予防もできるし、感染拡大を食い止めることもできるんだよ。




そう!つまりあなたの未来を決めるのは、状況を変えていくのはあなた自身なのだよ。

からの~

人生プランを立ててみよう~!
 何になりたいの?
どう生きたいの?
何歳まで生きたいの?





日本人の平均寿命は86歳です。
ケニアは?
・・・・・51歳。

でも、日本も60年前は、同じような状況でした。
そのとき、人々は彼ら自身で立ち上がり、状況を変えてきた。そして、今日本は、世界で最も平均寿命の長い国となっている。

ケニアだって、変わりたいと思うならできるのだぞ。
あなたの夢を実現させるのも、次の時代を作り上げるのもあなたなのだぞ!


最後に

If your mindset change , your behaviour will change.
If your behaviour change, your habit will change.
If your habit change, your personality will change.
If your personality change, your destiny will change.
If your destiny change, your life will change!!









 今回も、私たちの思いと、ケニアのエイズの状況に対する疑問を満タンに詰め込んだプログラムだった。

各地域、各学校によってぞれぞれの特徴や校風があり、生徒から出される意見も違い、それらを感じることもまた、今回の楽しみの一つになった。

授業を受けた生徒の中には、もちろんHIV陽性者もいただろう、孤児もいただろう、スラムから通っている貧しい子もいただろう、よい育ちをしてきた子もいただろう、そんな一人ひとりが何を感じたのだろうか。

言葉のままならない外国人の私たちだが、同じ大地に住むものとして、全力で情熱をぶつけた。

日本だって、ケニアだって何も変わらない。

大切な人がいなくなるのは、悲しいことである。目の前の者を全力で応援するのは喜びである。

ピヨタンを応援するように、自分に言い聞かせるように!

彼らに少しでも頑張ってみるか~、ちょっとやってみるか~というパワーを与えられていたらいいな~

しかし、今回のキャラバンで一番いろいろなことを学ばされたのは、そして、パワーをいただいたのは、私であろう。

キラキラした目の子どもの前にたつというのは、いいものである。







私たちの、旅はつづく・・・・・。