2011年2月26日土曜日

マンゴーの味が、柿に思えてきた今日この頃、とにかくむやみやたらに、自転車で歩き回り、自分が持っている情報を提供する「歩くスピーカー業」&暇さえあればモリンガ君を宣伝し、植えまくる「モリンガ押し付け業」に励んでいる。



ドコの地域でも、どのグループでも言う言葉は、大体同じ。



「活動のためのお金がない。支援を受けるための情報が必要。貧しいためメンバーが減っていく。少しでいいからお金をくれ・・・」など。

問題問題問題ばかり。



しかし、しつこく登場しますが、先日のワークショップで背中を押された私は、みんなに口癖のようにいってやります。「That is ナンセンス!」

私自身も、今だに、言葉が・・・、私にそんな能力は・・・、やっぱり現実は・・・・と、弱気になってしまうことがあります。それが人間なんでしょう。だけど、そんな自分にもいってやります。「That is ナンセンス!」


確かに、理想ばかりいってはいられない厳しい社会状況であります。

でも、理想がなければ、目標がなければ、夢がなければ、厳しい社会を変えていくことはできない。


あんたがやらんで誰がやる!私がやるんだ!と言ってやります。

そして、最近常に持ち歩いている、パソコンを取り出し、先日のワークショップのビデオの選りすぐりの部分を見せてやります。

熱い気持ちがあっても、うまく伝えられない私にとって、このビデオはとても役に立ちます。

今私がやっていることが、いいか悪いかは分からないけれど、このビデオを見せると、見せた人の目の色が変わるのは確かです。


もはや、手段を選んでなんていられんのです。

人のまねをしてでも、かっこわるくても、私が変えていくんです。





アレがない、コレがない、だから問題。から生まれる行動。


アレがある、コレもある、だから、コレができる。から生まれる行動。


私は、後者が好きだね~。


どうやったらより多くの人を深く巻き込み、HIV/AIDSに、お金がない状況に、負の状況に追い風を吹かせることができるのか。


答えはココに、自分の中にある。

私だけではありません。

全世界で活動しているJOCV、必死に今を戦っている友たち、スキーの仲間たち、そして家族たち。

答えは、あなたです。

やるかやらないか、変わるか変わらんか、何がゴールか何がスタートか、勝つか負けるか、すべてはあなたです。

どうせなら、思い切ってやってやろうじゃあ~~りませんか。


どちらにしても、私は心からのエールを全世界の友に贈っていますよ~



このたび、以外にもたくさんの応援したい友々が、このBlogを見てくれているということが判明したので、このような熱く焼けどしそうな文章を書かせていただきました。


が・ん・ば・ろ~~~~!

The アディース~

「ご趣味は何ですか?」

「趣味は料理と、縫い物です。」

よくドラマのお見合いシーンで見かける、この会話。

加藤24歳。ケニアにて、まさにこんな理想のご趣味の女になりつつある。

「趣味は、炭をいかに節約して栄養の高い料理を作れるかに挑戦することと、気の向くままにお裁縫をすることと、蚊を殺すことです。」

活動活動活動ばかりしていても、よき知恵は沸かぬ。何か、ぼけーっとできる趣味は大切。

最近、洋服作りに精を出し、いろいろなテーラーさんにお願いして作ってもらったり、勝手につくられて押し売りされたり、していたが、どうも納得のいくものができないので、自分で作り始めてみた。

そして、第一号完成。

簡単な、半ズボンを作ろうと思ったのに、お尻の部分がうまくいかず、少しづつ付け足しているうちに、オーバーオールになってしまった。

思いのほかかわいくできたのだが、こんな派手なのは、特別なときしか着れぬ。

チャームポイントは、
ケニアで一番一般的なビール、「タスカ」のふたのボタン。と手作り感あふれる縫い目。
思い返せば、小さい頃から、買い物より、ほしいと思ったものを自分で作るほうが好きな、安上がりだけどメンドウなガキんちょだった。
しかも、その辺に落ちてるもので、作るというこだわりがあった。
大体、質の悪い、どーしよーもないモノができて、処理に困るんだけど。
でも、ココケニアで、そんな私のヘンテコリンな個性が、生かされるのではないかと思えてならない。
今日も、マイブームなユースグループと共に、地域会議に行ってきた。
毎週、いろんなことについて話し合われ、みんなで問題を解決したり、励まし合ったりするこの会議。



今日も大うけ。途中、結構年の取ったおじーちゃんが、ファミリープランニングなんてできるか~!と怒り出す場面もあったが、今回もそれなりに大成功。

話はころっと変わる。
「アディース」
コレは、最近ハヤリの私の呼び名である。
ケニアのほとんどの民族にはそれぞれの民族の名前というものがある。
ルオ族の一般的な名前は、「Geoge Otieno Omondi」みたいな感じで、真ん中に男は「O」で始まり、女は「A」から始まる名前をみんな持っている。
それは、生まれたときの状況によって、決まり、数パターンしかないため、他の人と被りまくっている。
たとえば、早朝生まれの女の子:「Akinyi(アキーニ)」、晴れの日生まれの女の子:「Achieng(アチエン)」、雨の日生まれの男の子は:「Omondi(オモンディ)」←(確かではない)、お昼をはさんだ日中に生まれた女のこ:「アディース」など。
私は、早朝に生まれたので、本来ならば、「Mari Akinyi Kato」のはずである。
自分で自己紹介するときは、いつもそう名のっているし、病院関係者は、みんなそう呼んでくれる。
しかし、町の人々は皆、「アディース!」と私を呼ぶ。
今までその理由をあまり考えていなかったが、最近地域の人たちと、関わることが多くなってきて、知った。

どうやら、私を見かける時間帯が、早朝ではなく、お昼に近い時間だから、私に「アディース」が定着しているらしい。
つまり、それは、私がいつも社長出勤していることがばれているということ。
最近は特に、病院以外のところに自主的に行くことが多く、日が燦々と照っている時間に出かける。
そりゃ、「アディース」だわ~・・・・・。
だけど、おかげで、「アディース」と呼ばれるか、「マリorアキーニ」と呼ばれるかで、その人がドコで出会った誰なのかの判断がしやすい。
ということで、一週間がまた終わりました。
本日は、理想の女の趣味と二つの名前を持つ女のどーでもええ話をお届けしました~

よい週末を~




2011年2月23日水曜日

The Ana Kwa Ana~

先週末、同期で一番のぴちぴち娘:エリちゃんの誕生日を祝う、Plan eriticのため、餃子の王将ケニア店に行ってまいりました。
から揚げ、チャーハン、かに玉、マーボーナス、餃子、デザートにチョコレートホンデュを堪能し、またもや元気120%になった私は、

本日ユースグループと共に、Siayaで一番大きい火曜市のある町へ行ってきた。

『Ana kwa ana theater group(Face to face お芝居グループ)』。今までいろいろなグループを見てきて、その中で、最も期待を寄せているユースグループである。

ちなみに、私の家から、50mのところにオフィスがある。


名前のとおり、演劇や歌やダンスを通して、ヘルス、貧困、家庭内暴力など、いろいろなテーマで、パフォーマンスを行う。

「いろいろなテーマで、実際に自分の身体を動かし演じてみることで、当事者の気持ちを考えることができる。普段生きていて、難しく感じることが、役柄を演じてみることで、いろいろな人の表現の方法を見ることで、学び、解決することができる。それを、大勢の人の前で演じ、メッセージを発信し、多くの人も巻き込んでいけるし、それがグループメンバーの自信になる。」

コレは、このグループの責任者の言葉である。
彼は、病院関係者が危険だから気をつけろという、ピキピキ(バイクタクシー)の運転手だけど、ボダボダ(自転車タクシー)やピキピキの兄ちゃんたちを、諭すように話している姿をよく見かける。

感動の人材である。その彼の率いるユースの若者たちも、勢いとPowerにあふれ、自分たちの演技で地域を変えていこうというPASSIONを感じる。


毎日、午前中仕事をして、夕方2時から6時まで、ピリッと厳しく、活気のある練習をこなし、週1、2回どこかで、公演する。


彼らとの今後の活動が楽しみである。




  行った町で発見した環境とヘルスというテーマで活動するグループの作った、サイザルかご冷蔵庫。


小さいので約1000円。でかいので約3000円。ちょっと高いけど、ナイスIdea。



マーケットのど真ん中で、演劇前に、とりあえず人集めのため、大音量音楽と共に突然踊りだす青年たち。




変な外国人が、踊り始めると、観客は3倍に・・・。








パフォーマンススタート。今回のテーマは。ファミリープランニング。踊りあり、歌あり、ドラマあり。





We are fighters!どんな状況でも戦おう!戦おう!Be fighter!
を人々に連発する彼ら。
ルオ語のセリフがほとんどのため、何を言っているのか、ほとんど理解できない。



でも彼らが、人々に影響を与えているのは、観客の表情を見れば分かる。






自分たちだけじゃなく、観客も巻き込む、マイクパフォーマンス。




青年たちに影響され、コンドームとピルの重要性を熱く説明する女性グループ。





青年のPowerに刺激され、突然マイクを取り上げ、熱く語りだす、おばちゃん。







叫びだす、おばちゃん。





今回も大盛況、大成功に終わったようだ。

ベストを尽くし終え、また踊りだす、メンバーたち。



今回は、ドナーが見に来ていたということもあり、いつも以上に張り切っていた彼らの全力のパフォーマンスに、ドナーの人々も、満足げな拍手を贈っていたのは言うまでもない。
彼らはこのドナーからもらうだろうお金を、もっと公演を増やしていく足しにするらしい。
強い意志あるところに、道は開ける。
援助中心のグループも多いが、彼らのように情熱中心で、活動しているグループには、自然とサポーターが現れる。
Are you fighting in your life?
青年たちからの、戦おう!のメッセージ。
みんなに届け~~。

2011年2月19日土曜日

The Wonderful workshop~

家の鍵をInsideに置いたままドアをロックしてしまい、
大家さんに「You are a problem for me」と言われ、Key PointはInsideか~と一人であせりながらも、にやけてしまった今日この頃。(わけは下の方を見れば分かるかも)


長い間、共に暮らしていた、コウモリのコウちゃんが我が家から一歩を踏み出していきました。



達者でな~~~~~~~~。
ということで、わたくしも、かなりのBig Pointだった、ワークショップを追え、一歩踏み出したかった一週間でした。


ワークショップの全貌については、言葉の魔術師清水先輩のBlogをご参照ください。
http://miharuguts.blogspot.com/2011/02/blog-post_16.html
私は、若気の至りで1日半の濃厚な内容を文章にまとめる能力は今のところ身につけていないので。


『MEET THE BISINESS & HIV/AIDS PROBLAM』
~Mindset change in the heaith sector~
私たちの、ティズニーランドを意識した司会から始まり


心釘付けられっぱなし。


最後には、自分の任地から選びぬいたパートナーと、HIV/AIDSについての夢を語り合い、今後のアクションプランを語り合った。

たくさんの準備、経費、労力を費やし、共に参加したケニア人たちに「オイ!」と突っ込みを入れたくなる場面もあったが、そこに参加した人みんなが、何かを学び、最後にMindset Changsを皆で叫んで幕を閉じた。

ココまで言われると、内容が気になるでしょう!

もっと詳しく知りたい方は、しつこいようですが、こちらをご覧くださいhttp://miharuguts.blogspot.com/2011/02/blog-post_16.html

                               

そんな世界に波動を起こしているであろうお二人の講師から発せられ、世界の一庶民である私が、心を熱くした言葉をご紹介したい。

『Not US, Not Japan.Only Africa can change the world!』

『変わるのは、外側からではない。INSIDEからしか変わることはできない。AfricaのINSIDE、KenyaのINSIDE、あなた自身のINSIDE。』

『I am not a problem,I'm a solution!』

『We are not human resources,We are human beings』

『People is power』

『Dialogue』

『事件は現場で起きてるんだ!』

『Think local, Act global』  etc......

という、熱い熱い言葉とPOWERをいただき、

ワークショップ後も、一日三度の食事と、そのワークショップのすべてを撮影したビデオ鑑賞。

そして、アイデアがどんどん出て着すぎて、なかなか眠れず、寝る間を惜しんで、考えに考え抜いて、約一週間かけて、私なりに解釈した。

人それぞれ、いろいろな状況で生きている。それがどんな状況だとしても、Rich or Poor,Sick or Not sick,Hiv positive or negative,どんな環境だとしても、すべてはInside。心。

その状況を変えていくのも、誰かではなく、どっかの援助ではなく、私。そこに生きる人々。

あなたの中に、私の中に答えはある。

そこに立つあなたが、その場所を変えていく。そこに立つあなたしか、その場所を変えることはできない。

世界の動きが中心なんじゃない。社会が基本なんじゃない。システムが大事なんじゃない。

一番の末端こそが中心。人間一人ひとりこそが基本。心こそが大事。

1ターン1ターンの積み重ねがスキーの速さにつながる。目の前の一つ一つの戦いが、人生の勝利のつながる。現場で生きる一人一人の変化が、世界を変える。

と私なりに解釈したわけです。

とはいっても、簡単なことではない。

でも私はやります。

あなたもやります。


これからは、アフリカの時代です。

ケニアを、シアヤの人々を、ただただ援助をもらって満足するだけのつまらんモノでは終わらせません。

シアヤから、HIV/AIDSから、貧しさから、

ココから、Positive Life Revolutionの波を起こします。


This is my dream!

思い起こせば、今まで出会った「この人一流やな~」と思った人も、みんなそんなような事を言っていた気がする。

そこからくる目に見えぬ後押しもあるのか、最近の私の頭のINSIDEでは、頻繁にバカボンの父ちゃんが登場してきて、「それで~いいのだ~」と歌ってくれる。

Siaya から PEACE~

それでは、皆様よい週末を~。

HOSEI 





2011年2月14日月曜日

The Smile is Free~

大役を追え、ほっとして発熱からのチョー低体温&目が腫れるという不可解な状況に陥っている今日この頃。

その大役の内容と、きっと世界をかえるであろうお言葉については、もったいぶってというか、うまくまとめる自信がないのでそのうち書いていきたいと思います。


そこで、今日は私の必殺技を公開していきたいと思います。

きっとどこの国でもあると思うけど、ココケニアにも「ベイ ヤ ムズング」というものがある。

つまり、外国人価格というもの。

ケニアで買い物をするとき、でかいスーパー以外、商品に値段がついていない。

ということで、売り手の独断と偏見で値段は決まり、人によって、交渉によって、結構な幅の値段が変わる。


ケニアに来て間もないときは、モノの大体の相場が分からないので、かなりぼったくられていた。


しかし、最近の私は「ベイ ヤ スマイル」という武器を振り回している。

つまりSmile価格。


私の住む地域は98%ルオ族。=一夫多妻制。女好き。

ケニアで一番一般的な乗り物:マタツ(12人乗りのワゴン車に20人近くの人が押し込まれる乗り物)や、トゥクトゥク(三輪自動車タクシー)などの運転手はほとんど男の人。

つまりSmileがとても役に立つ。

ということで、最近はKenyanよりも破格の値段で生活している。


だけど、ルオ族の女性は、そんな男性が多いからこそ、とてもしっかりしている人が多い。


商売をしている女の人たちは、なかなかおまけしてくれない。
ということで、彼女たちに対する武器は、「Smile + Teacher」が有効である。


大体プライドが高く、人より優位に立とうとする特徴があるので、大体ルオ語を教えたがる彼女たちに対して、ありがたくルオ語を教えてもらい、彼女たちを「ルオ語の先生」や「ケニア生活の先生」と呼びまくる。するとノリがいいけどしっかりしている彼女たちは値段のおまけはしてくれないけど、マンゴーを2個追加や豆半カップ追加など、量のおまけをしてくれる。


幸いなことに、我が両親は商売をしており、お花見の時期や数々のイベントで、お弁当やばっけ(ふきのとう)味噌などを売るということを経験させてもらってきた。

売るという作業は、とてもエネルギーのいることである。本当に生活が切羽詰っていればいるほど。

色々なお客さんがいる。うまく安い値段で買って行く人、とても嬉しい気持ちにさせてくれる人、不機嫌な顔をしていておまけしたくない!と思わせる人、がーんていう気持ちにさせる人。


値段がはっきり決まり、機械のような流れ仕事ではなく、人と人とのふれあいによる商売だからこそ、お互い気持ちよく、嬉しくなるようなものがベストだと思う。


モノを買うにしても、値段の交渉をするにしても、しつこい売込みを断るにしても、Smileを大事にしていただきたい。

笑顔の人に、悪いことをしようとする人は少ないと思う。


しつこい売込みをしてくる人に対しては、Smile + ありがとう。
値段交渉するときは、Smile + おまけして~。
モノやお金をちょうだいといってくる人には、Smile+言葉がわらないというおとぼけ+「私はSmileをあげられる。」という言葉。
etc・・・・・。


当たり前のことのように思えるけど、日本人でもケニア人でも、それができずに、自分が損をしている上に、商売人を嫌な気持ちにさせる人を多く見かける。


Smile連鎖運動を起こしていこうじゃあ~りませんか~。




国体真っ最中のスキーヤ~の皆様、インターハイ・全中を終えた皆様、これからインカレを向かえる皆様、EUで戦っている皆様、ご結婚される皆様へ。





2011年2月6日日曜日

The defaulter tracing~

最近は、コウモリが住み着き、飛び回っている我が家でありますが、気にせず今日はまじめに行こうと思います。


本日、土曜日でしたが、熱きピアエデュケターと共に、デフォルタートレーシングに行って来た。

「デフォルタートレーシング」とは、PLWHA(People Living With HIV/AIDS)のClientが病院の受診予約日に来なかった場合、そのClientを追跡するというもの。

HIV/AIDSとは、偏見などにより周囲に打ち明けていないとか、仕事があってこれないとか、死亡してしまうとか色々な理由が考えられる病気であり、一度薬を飲み始めたら、飲み続けなければいけない病気でもあり、このデフォルタートレーシングは、とても重要な役目を果たしている。


昨日、追跡する人を上げ、その人々の住所やら個人データをチェックし、今日は、3人の追跡を行うことになっていた。


ま~~~すごい仕事だった。

なんせ、こちらの人々は自宅の細かい住所などはほとんど持っておらず、アバウトな情報しかない上に、地図はなく、電話はつながらず、一夫多妻制のため、何件も家を持っている場合もあり、何人もの人に聞きまくって、探し当てるという方法を使うしかない。

その上、平気で間違った人の家を紹介されることもあり、それによって、日本の東京で言う、駅一駅分ほどの距離を振り回されることになる。

しかも、ただ道を聞くという理由で、立ち寄った先々で、家の中に通してくれ、いた人全員と握手とあいさつを交わし、それから道を聞くという作業に入る。

だけど、おかげで、今日一日、色々なお宅にお邪魔し、また新しい一面を見ることができた。


スキーのトレーニングでたまにやっていたような、マウンテンバイクでボコボコ道を走るという、そんな感じで、「牛の岩と糞よけながら走行」すること3時間。




一件は家が見つからず次回に持ち越しとなり、一件は親族の入院のため受信日には行けなかったが月曜日に来るということになり、一件は死亡していたという追跡結果に終わった。

HIV/AIDSという、数多くある病気の一つにすぎないけど、特殊な病気だからこそ生まれたこの医療の形。

地道な方法で人間を相手にし、患者さんの一人ひとりをケアするこの形。

いいなコレと思った。重要だなコレと思った。

今日回って、死亡が確認された一人は、1歳2ヶ月の男の子で一昨日亡くなったらしい。おばーちゃんが悲しそうに語ってくれた。「彼は、そういう運命だったのだ」と「神が決めたことだ」と。

どうやったら、彼は生きるという自分の運命を切り開けたんだろうか。

どうやったら、彼は死なずにすんだんだろうか。


その問いに、ココでの医療の、そして私たちの活動の原点があるんでしょうね。




帰りに、今日共に行ってくれた熱きピアエデュケーター:スティーブのお宅にお邪魔した。

彼は、うちのPSCの中でも、一番まじめで熱くて朗らか。正直に自分のことを語ってくれる信頼の置けるおっちゃんである。

彼の家族は、奥さん2人、子ども6人。同じ敷地内に弟の家族(奥さん2人子ども8人)と、今年74歳になるお母さん↓が暮らしている。

平均寿命が50歳前後といわれているケニアで、とても長生きしているお母さん。
私に、突然、卵が腐っているという話をしてくれた・・・。


スティーブは、HIV陽性者。二人いる奥さんのうち、一人は陰性だったが彼のStatusを知ってから、口を利くことも、ご飯を共に食べることも拒絶するようになり、今は別居し、子どもたちだけを引き取っており、6人いる子どものうち、3人はHIV陽性。2人目の奥さんも、陽性。

だけど、彼女や子どもたちを心から愛しており、彼らもスティーブを愛しているので、家族は幸せだと語ってくれた。



「家族にPEACEがあることが最も大切。家族との生活がすべて」
名言である。


「あなた以上に知識を持った人がいっぱいいて、戦っているにもかかわらず、なかなか解決できない問題があるところに、あなたが行ってどうするんですか?どうやって解決するんですか?」


コレは、私がこの協力隊に応募して受けた面接で、鬼のような面接官のおばちゃんが私に問いかけた質問である。


緊張でテンパッテいた上に、そんな一番いたいところを突かれた私は、とっさに答えた。


「情熱が大事です。あきらめず、情熱を持って励まし、一緒に考えていきます。」

その答えがよかったのか悪かったのかは分からないけれど、あの鬼面接官の行ったとおりの現状がココにある。

あの面接でとっさに出てしまった言葉に責任を持って行くべきでしょうね。


Passion Passion Passion~~~!!!

2011年2月5日土曜日

The Fighting People!

すべらない話を3本連続で見るという、花金の夜をすごしております。
発想の転換力が、ものすごく勉強になります~。


レッドリボン(※)を大々的に、自転車に貼り付けて、走り回っている今日この頃。
いいのか悪いのか分からないけど、おかげで最近HIVの話を、町の色々な人と話す機会に恵まれる。

ものすごく熱い人もいるが、多くの場合、ムズング(外国人)が何か変わったモノを貼り付けてるから、話しかけてみようとよってきて、それがHIVのことだと知り、そそくさと去っていくことが多い。

残念ながら、現実には簡単には言葉で表すことができない、偏見やStigmaが、存在しているようだ。

それだけではなく、HIV/AIDSどころではなく、今日働かなければ、生きていけないという状況もあるのだと思う。


そんなことを感じつつあった今日この頃、Clients の待ち時間の有効活用とスタッフにエールを贈ろう作戦第一弾として、HIVと長い間うまく付き合っているピアエデュケーターにインタビューをし、そのコメントをポスターにしよう企画に取り掛かった。

ということで、一番かかわりの深いPSCのPeer Educatorたちに、インタビューをした。

といっても、言葉がうまく聞き取れないと残念なので、紙に書いてもらった。


簡単な気持ちで、質問した私だったが、かなりの衝撃を受けた。

質問の内容は、健康の秘訣・座右の銘・人生の目標・患者さんへのメッセージなど。

最初にみんなが口をそろえていった言葉は「すべてはGod次第!」

・・・・・。

私は、大抵のことでは動じることのない人間だと思っていたけど、あ~そうですか~。と少し動じてしまった。


何とか説明し、何とか書いてもらった。

その結果を一言で表すと、「彼らは偉大だ!」

私のつたない日本語訳と共にいくつかご紹介してしまおう!


Key of good health (健康の秘訣)is
:私の最愛の人を勇気づけ、Positive に生きる中で、ケアと治療を求めていくこと。
 By Rathing


My motto(座右の銘) is
:Lead positive life by being an example.By Richard
     (Positive lifeのお手本になること)
:Know your status for better life.By Meshack
(よりよい人生のために、あなたのStatusを知れ!)



My goal of life is
:PWP(Prevention With Positive) Messeages to everyone.By Stivin
     (陽性者のメッセージがみんなに届くこと)
:For Feeding & Educating my children in future.By Judy
     (将来、私の子どもたちが教育を受け、しっかり食べられること。)
:Role model. By Edwin
     (見本の役目)
:Prolonged life to keep my family safe. By Patrick
     (家族の安全が保たれた長い人生)




Message for clients
:All patients should fight stigma & discrimination in kenya.By francis
(すべての患者が、Stigmaや差別と戦うべきだ。ケニアで!)



いつも明るく働く彼らが、どんなことを考え、どれほどのものを乗り越えてきたのか、その素朴な言葉から、しっかり感じることができた。


考えてみてほしい。

彼らのほとんどは、毎日、5時には起きて、6時には家を出発し、約1時間ほどかけて自転車をこいで出勤し、7時から6時までほぼ休みなく働き、毎日欠かさずHIVウイルスを減らす薬を飲み続け、そんな生活の中で、他の患者さんたちの模範となるような健康的な体と精神を保っているわけで、ひどいときは土日も友を励ますために動き回っているわけですよ。

それも、ものすごく陽気に。

というか、陽気じゃなきゃやってられないのかも。


ちなみに、ケニアの学校教育も、実は日本より厳しく勉強時間も多い。その実態を聞くとまるで、刑務所のような暮らしを強いられているみたいです。


私の知る限りの人々は、みんな私より早くおき、私より遅くまで仕事をし、私より元気。それなのに、いつも私を褒め称えまくるケニアの人々って、いったい何者なのだろうか。

世界の片隅には、ただただ家族との幸せと健康な生活を望み、日々見えない敵と戦っている偉大な人々がいたんですよ。


そんな彼らを応援するかのように着々と成長しているモリンガ君。
警備のおにーちゃんたちと、掃除のおねーちゃん曰く、「今日はモリンガ君、笑っている」らしいです。



そして、あまりにも役に立たないので、逮捕された私。

何もできなくてもただただ彼らと共に生きていることが幸せな私であった。イラっとすることもあるけどね~
彼らの思いと努力が、報われることが、平和への第一歩なのだろうね。
※レッドリボン:薬物乱用、HIV/AIDに対する戦いの象徴。また、HIV/AIDSと共に生きる人々(PLWHA:People Living With HIV/AIDS)の連帯の象徴、PLWHAに対して偏見を持たず、理解し、支援するための世界的な社会運動を象徴している。 (ウィキペディアより)

2011年2月3日木曜日

The Child's Eyes

貧しいって何だろう?


siaya に来て、自分の目で見て、感じることは、豊かな土地があり、コンクリートで固められた土地が少ないため植物を植えようと思えば、植えられる場所がたくさんあり、わざわざ肥料をためて蒔かなくても、そこらへん糞だらけである。


つまり、たとえ1ヶ月に千円しか稼げなくても食料を手に入れられる環境が十分にある。少なくともシアヤは。


東京のコンクリートジャングルで、一人路頭に迷うより、むしろ生きられる環境があるような気がする。



もっと土地を大事に、今ある資源を大事にといわず、ココは貧困だと言って、お金やモノだけを与えてきたのは誰なのか。


すごいものをいっぱい持っているのに、その能力を押さえつけているのは誰なのか。




色々な期間が発表している、ケニアの貧困率は日本の何倍も高く、シアヤはその中でも貧困率が高い。


それなのにシアヤの中で、それほどひどい状態の人を私はあまり見たことがなかった。


私があまり見ようとしていなかったからなのか、シアヤタウンの近くで、貧しい人が少ない場所だったからなのか、とてもその実態が引っかかったので、今日は一日かけて、シアヤで一番貧しいといわれる地域へ、自転車をかっ飛ばして、自分の目で確かめに行ってみた。


確かに、お店らしいお店はほとんどなく、ほとんどが茅葺屋根と土で作られた電気のない住居だったが、緑が茂ったよいところだった。




それより本日の一人旅で一番気になったのは、コンクリートではない土の道路ばかりなのに、アメリカの支援団体の医療関係の車や日本のトヨタ車がハイスピードで通り過ぎた時のその砂埃。


医療支援のための車ではあるが、そいつによって、道を利用している人、道端で商売をしている人の身体を虫食んでいるなんてね。


この世の中、いろーんな、情報にあふれているし、何が本当なのよく分からんことが多い。

だけどね、やっぱり子どもたちには明るい未来に進んでもらいたい。

死なないでもらいたい。

笑ってもらいたいなぁ~。

ドコを歩いていても、私たちを見て、目を輝かせて近寄ってくる奴ら。

一体、奴らの目は何を見ているんだろう。
大学の時の先生が「何の理屈もなして、感情が動いたら、そこに真の答えがある」といってたけど、

大きくなればなるほど、理屈抜きに感情を感じ取るのが難しくなっている気がする。

彼の目に私たちはどう映ってるんかな。

彼らの嬉しそうな顔を見ていると、
初めて暴れん坊将軍を見た時のことや、田沢湖に夕日の光が差し込むのをスキー場から見て、希望の光だ~~とねぇちゃんと興奮した気持ちや、弟が生まれて初めて対面して「猿じゃん~」って思った気持ちを思い出してしまう。



彼らにとって、明るい未来って何なんだろ~






何なんだろう~





何なんだろう~。
分からないけど、とにかく何かを頑張ってみるしかない私であった。
!完!







2011年2月1日火曜日

The my 清い志~!

皆様こんにちわ。
只今、Blogに対しての、Motivation 低下期間突入中でございますが、活動の1/3の期間が終了したということで、心にムチを打って報告したいと思います。



最近の活動のメインは「シアヤ!世界一HIV/AIDSに対して活発な地!宣言」活動。



といっても、とにかくことあるごとに、「シアヤって、世界で一番HIV/AIDS対策の盛んな場所らしいじゃん!シアヤってすごいな~」という言葉を発したり、


こんな愛車を乗り回したりしております。
なんて書いてあるかと言うと、

左:”シアヤ!世界一HIV/AIDSに対して活発な地!シアヤから世界へ!シアヤから未来へ!Positive Life Revolution”
右:”Information is free”

ということで、何をしても注目を集めてしまう、ムズング(外国人)という立場を利用して、HIVに関する、パンフレットなどを配り歩いております。





それから、日本から持ってきた、微量の服が、最近黄ばんできて、ケニア人からも、頻繁に汚いといわれるようになってきた私は、せっかくなので、ケニアらしい洋服集めをしよう!と思いオーダーしまくり、ついに、第一号~完成~!

2011年は、こんなこんなこんな感じでいってみよ~

ちなみに日本に帰国した際、皆様の結婚式などにもこんな感じで登場しようと思うので、よろしく~







我が家にやってきたお仲間。なんて呼べばいいのか分からないけど、油のコンロ君。
これから、炭がどうしても面倒なときには、代打で登場してもらうことになるだろう。

それから、赴任してから何度作っても、私らしく質の悪いサッカーボール。
左:近所の子が造ったボールMade by ビニール袋とストロー。
右:大手スーパー、ナクマットのビニール袋で私が作ったボール・・・・。




最近、シアヤで旬の果物。
ドリヤンもどき。名前がどうしても覚えられない。
一言で言うと南国の味って感じ。表面から、ガムみたいなしつこい物体が出てくる。




ちなみに、こんな感じで木になっている。

恐ろしい。




それでは、続きまして、POWERSPOT編~
本当か嘘かは分からんが人類の始まりはケニアといわれている。
そう、人間の原点がココにある。
今だに伝統的な慣わしや言い伝え的なことが大きな存在感を持つケニア。
医療技術や、科学技術では、解決できない、モノがココにある。
ココに来る前は、病気になったら病院に行って、治すか、延命治療をするのが当たり前だと思っていた。
だけど、何が幸せか。どんな生き方が、どんな死に方が幸せか、ココでは、考えさせらることが多い。
言葉や理論で説明できかねるPOWERが、この世にはいっぱいあるようだ。
人間のPowerも、心のPowerも、自然のPowerも、無限大~

私が一番お世話になっているルオ族の聖地、Kitmikayi。
若干、下の部分が切れているけど、右が男性で、左が三人の奥さんで、一夫多妻制を表しているらしい。
計算されて、空から落ちてきたとしか考えられない不思議な岩たち。
人間よりも、木よりも、長い間、そこにいたと考えられる、岩たち。
何百年、何千年、何万年も前から、そこにいて、いろんなことを見てきたであろうその岩たち。
そして、そんな自然の神秘を大切に伝えている、ルオ族の人々。
Powerを感じづにはいられなかった。
彼らと、時代の流れに乗り時間に追われお金に追われる人々。
これからの自分の人生観が変わってしまいそうである。




最近は、いろいろ忙しくいろんな行事があり、何時間もかけて、移動することが多い。
その移動中は、ほぼずーーーーっとこんな景色。
1000円弱で、時間にも追われず、こんな絶景を何時間も眺めながら、考え事ができるなんてことは長い人生の中でも、なかなかできることではない。
お尻の痛みと、路上状況の悪さにより、頭を天井にぶつけるという困難もございますが・・・。






ということで、Blogは怠っておりましたが、元気に楽しんでおります。


職場に、活動プランも提出し、自分がやりたいことが少しづつ見えてきた。
ような気がする。
約半年、じーっくり考えながら、みんながどんなことを思うんだろうということを感じながら、生活してきた。
知れば知るほど、分からなくなり、語学ができんということにぶちのめされたりもした。
素敵なPowerをたくさん感じれば感じるほど、何が人々にとって本当の幸せかが分からなくなり、今だに分からん。
HIV/AIDSの活動をすることは、生死が絡んでくることで、安易な行動はするべきではないとずーっと考えていた。
だけど、私がいてもいなくても、彼らは彼らの人生を生きていく。
何も変わらんかもしれないし、何かが悪い方向に変わっていくかもしれないし、先進国にとってよい方向に進んでいくかもしれないし、現地の人にとって余計なお世話なことかもしれないし、もしかしたら彼らにとって少しはよい方向に変わって行くかもしれない。
私は、語学もなかなかできるようにならんし、気の利いたこともできんけども、大失敗でも、伝わらなくても、全力で、彼らを、彼らの生き方を応援していこうという結論に達した。
ココ、シアヤを去るときに、もう一生来るなといわれるかもしれないし、あいつはも~何しに来てたんだ?と言われるかもしれないけど、そんな彼らを背に、大声で笑って帰りたい。
完璧な、自己満足の活動かもしれないけど、それが人生ってもんなんじゃないだろうか。
いいことだと思っても、悪いことだったり、人のためだと思っても、ただの迷惑だったり、当たり前だと思ってても、それは全然お門違いだったり、この世の中、はっきり数字で理解でき、理論で説明できることは、実は少ないのかも。


だったら、全力で人のためを思った自己満足の活動を全うしてやろうじゃないか~皆皆さん!

明日も、元気にいってみよ